2008/05/31

NHKは諦めない

ぼくは、一度たりともNHKの受信料を払ったことがない。これは、ここに断言する。そして、今後も絶対に払う気はない。

なぜなら、テレビを持っていないからである。

そもそもテレビというものは人間の知性をすべて抜き去り、魂の抜け殻へと変貌させ、政府と財界の思い通りに国民を踊らせるための洗脳装置なのである。15分に一度コマーシャルという名の洗脳映像を流し、視聴者をことごとく資本主義の僕へと作り替える究極のウェポンなのだ!

おっと、テレビバッシングはこれくらいにして、NHKの受信料徴収の話をしよう。

ぼくは三年前に一人暮らしをはじめたのだけれど、その頃からずっと、定期的に、彼らはやってくる。ぼくがその度に「テレビは持ってません」と言うと、彼らはすごすご退散してゆくのだけれど、半年ほど経つとまたやってくる。きっと、彼らはこう考えているのだろう。

(前は持ってなかったけど、そろそろテレビ買ったかも‥‥‥)

しかし、そんな儚い期待を押しつぶすように、ぼくは頑としてテレビを買わずにいる。人々をして「テレビ買わざること山のごとし」と言わしめるほどに、ぼくはテレビを買わない。いつまで経っても、彼らの希望は現実にならないわけである。

「NHK受信料の件でおうかがいしたのですが」
「テレビ持ってませんので」

「NHKの者ですが、受信料の件でお訪ねしました」
「うちはテレビありませんから」

もはや、こんなやり取りを繰り返すこと三年。はじめは鬱陶しいとばかり思っていたが、最近は徴収にくるNHKの方がいくらか不憫に思えてきた。

なぜって、「あの家はそろそろテレビを買ったかもしれない」と思って、そんな一縷の望みにすがってわざわざぼくの部屋まで足を運んでくれるのである。何度断られても、またやってくるのである。けなげである。

もし徴収にくる人がおっさんではなく、若い女性だったら、ぼくは嘘をついて受信料を払ってしまったかもしれない。

「あの、NHKの者ですけど、今回も払ってくれないんですか?」
「ええ、テレビ持ってませんし」
「あたし、こんなに何回も来てるのに‥‥‥なんでよっ」
「いや、だって、ないものはないですから」
「ひどいわ。あたしの気持ちなんか、何も考えてくれてないのね」
「そ、それは‥‥‥」
「あたし、諦めないから。また、すぐ来るから」
「わ、わかったわかった! 払うよ! 受信してないけど払うよ!」

という具合である。女の涙にかかれば、どんな不合理だって、男は受け入れざるを得ないのだ。

けど、来るのはおっさんだから払わない。


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