2008/05/04

夜の散歩

せっかくの休暇だというのに、原因不明の鼻炎で頭がぼーっとする。

鼻水が出て頭がはっきりしないとなると、もう勉強など一つも手につかない。読みかけの本もそのままで、語学の勉強も手つかずで、ただただ頭を使わなくてもいいようなことばかりしている。現在のIQはたぶん50を切っている。

こうなるとなんにもやる気がなくなってしまい、自炊もめんどうで外食ばかりだ。今夜は少し遠くのバー風レストラン、「すき家」に行ってきた。

部屋から出て自転車にまたがってペダルをこぐと、夏の夜のようなひんやりした風が心地よい。ついこの前まで毎日のように雪が舞い、厚手のジャンパーを着ないと外出できなかったのが嘘のようだ。今夜は軽くシャツを羽織るくらいで十分だった。

「すき家」では、牛丼サラダセットの並盛りを注文した。二週間ほど前の論理学の授業で、教授が「牛丼屋の牛丼は香料が死ぬほど使ってあって、あの風味は実はぜんぶ化学の力」という話をしてたのを思い出したが、現代っ子のぼくにとってはどうでもいい話だった。むしろ、化学薬品満載のものを美味だと感じるなら、それでいいじゃないか。

それから、近くのビデオショップで数本のDVDを借りた(DVDがメインになっても、ビデオショップという名で呼ばれているのはおかしな現象であるが)。頭が働かないとき、活字を離れて映像に逃げるのは合理的な選択だろうと思う。

ぼくはビデオショップの袋を小脇にかかえて、家路を歩きはじめた。少しまえに買ったイタリア製のちょっといい靴が、コツコツと暗闇の中でいい音を響かせている。夜の空気はひんやりとぼくのからだを包み込み、鼻炎でぼーっとした頭を冷やし、いくらか思考をクリアーにしてくれた。

あと一分ほどで帰宅、というところで、ふと、いくらかクリアーになった頭が、自転車のことを思い出した。自転車、「すき家」の駐輪場に置きっぱなしである。

夜の散歩は距離が約二倍に増え、ぼくの頭への信頼は地に落ちた。


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