2008/08/02

まとめてドン

バタイユ『呪われた部分』二見書房

経済ってものをカネじゃなく魂の燃焼という観点から捉え直した斬新な経済論。人間の活動のメインとなる部分、生の最も味わい深い部分は有用性の彼方にある消尽であるという挑発的な書物。これを読めば今すぐ無駄なことに自分のエネルギーを注ぎ込みたくなること請け合いの一冊。あなたもこの夏、呪われた部分を読んであなたの呪われた部分を解放してみては!?


ボードリヤール『消費社会の神話と構造』紀伊国屋書店

我々の生きるこの資本主義消費社会をざっくり斬って分析したのが本書である。物質社会において物質は果たして道具として使用されているのか? 否。物質はモノという記号として消費されているのである。現代社会のあらゆる現象をモノ的観点から捉えメディアと大衆の関係を冷徹な目で捉えた消費社会の解体新書。


見田宗介『現代社会の理論』岩波新書

上記二書の主張を発展させさらに著者自身の見解を加えた現代社会論の代表的書物。すべてを市場の領域へと取り込み自動的に増殖してゆくシステムとして資本主義を描写し、いまもっとも緊急の課題である環境問題・貧困問題を分析する。そして、経済システム自体を現在の自己増殖する資本主義からバタイユの主張する精神の次元へと転回することを説く。


映画『マッチ・ポイント』

現代のシェイクスピア、ウディ・アレンが監督・脚本を務めた現代ロンドンを舞台とする悲劇。義兄の婚約者とのあいだに芽生えた禁じられた愛。上流階級の娘と結婚して大企業の重役へと就任し、逆玉の輿を実現した元テニスプレーヤーの男であったが、忘れられない愛にしがみつき、偶然に翻弄され転落の危機に直面する。果たして彼の放ったテニスボールが落ちるのは、対戦相手のコートなのか、それとも自分のコートなのか。


映画『ニキフォル 知られざる天才画家の肖像』

舞台は北欧、ポーランド。ソ連の支配化に置かれていた1960年代、ある田舎の保養地に一人の老画家、ニキフォルがいた。生涯に描いた絵は4万枚。言語障害を抱え孤独に生きた彼はアウトサイダー芸術の代表的な人物である(らしい)。一面雪で白いポーランドの大地と森、無骨な鞄やコート、古い車、画面に映し出されるすべてが美しく、頑固で偏狭で魅力的な画家ニキフォルの老年時代を彩っている。
この記事へのコメント
マッチポイントのパッケージのお姉さんが綺麗でレンタルに行くといつも目に入ってしまいますいません。
Posted by rion at 2008年08月03日 13:02
それなら是非あの映画を観てみてください。すばらしい作品ですからびりんす。
Posted by 清水 at 2008年08月03日 23:22
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